book

 わたしが棄てた女 (講談社文庫)

友達に貸してもらって読んだ。 take&takeの吉岡、give&giveのミツ。 多くの人の 人との関わり方は この二人ほど極端ではなく、 take&giveかgive&takeだったりするのだろう。 二人のどちらよりの視点で読むかで 自分がどちらに近いか判るのではないかと思う。…

 ゆきの日―on Christmas day

少し灰色を混ぜたような水色と 白のシンプルな表紙に魅かれて 手に取った絵本。 中の絵も、水色と白と黒だけ。 大人になるということは もう子どもではいられないということ。 けれど、大人になって 何かを失ってしまったわけはなくて、 ただ 忘れてしまって…

 モノレールねこ (文春文庫)

うさぎを亡くしたお見舞いに 友達がプレゼントしてくれた短編集。 かみしめるようにちょっとずつ読んだ。 どの話も、誰かや何かを失った人の話。 やさしさと暖かさが満ち溢れている。 友達のおすすめどおり、表題作「モノレールねこ」と 最後の「バルタン最…

 うさぎのルーピースー

「朝おきると 机のしたで うさぎが死んでいました」 かわいらしいうさぎの絵を見て手に取ったら なんとも衝撃的な書き出し。 死んだうさぎを土に埋めるお話。 1分でさっと読み終えられるような 小さな絵本。 なぜだか心をつかまれて、連れて帰らずには いら…

 High and dry(はつ恋) (文春文庫)

High and dry(はつ恋) (文春文庫)作者: よしもとばなな出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2007/07/10メディア: 文庫 クリック: 27回この商品を含むブログ (35件) を見る 年の離れた人とのプラトニックな恋。 親が子に注ぐ愛。 キラキラとまぶしくて、抱きし…

 からくりからくさ (新潮文庫)

りかさん (新潮文庫)の続編。 登場人物と人形の情念や悲しみや祈り、慈しむ気持ち。 時の流れの中で脈々と受け継がれていく血や伝統、文化。 ひとつひとつが同じように大切に描かれていて、 それら様々な色や質感の糸が複雑にからみあって 壮大なひとつのか…

 手乗りマンモスのモウちゃん(1) (KCデラックス)

同じくプレゼントで。 絵本みたいなオールカラー漫画。 手の平サイズで 人懐っこくて 食いしん坊の ふわふわのマンモスなんて、想像しただけで 気持ちも顔も ほわっとゆるむ。 モウちゃんをはじめ動物たちの表情やしぐさが かわいくてたまらない。 物語はま…

 ミヨリの森

プレゼントしてもらって読んだ。 映画や本は時間をとるので遠ざけざるを得ないけど、 コミックならすぐ読み終えられるのに 非日常の世界を楽しめてありがたい。 いい息抜き。 両親に捨てられた少女と森と精霊たちのファンタジー。 3部作を一気に読んだ。ミヨ…

 りかさん (新潮文庫)

人の勧めで読んでみた 初めての梨木香歩。 雛祭りのこの季節にぴったりの人形の物語。 おばあさんと孫娘、気立てのいい人形のりかさん。 三人の手によって解き明かされる それぞれの 人形の物語を通して、人間の醜さや悲しみ、 慈しむ心、因果、家族の系譜、…

 彼女について

いしいしんじさんが、いつどこで読んでいるかなんて 関係なくなってしまうと話していた本を一気に読んだ。 絶賛するわけがわかった。 一つ一つの丁寧な描写を積み重ねて、 あたたかで 揺るぎなくて やさしくて 穏やかな光の射し込む ふんわりと柔らかな感触…

 好き好き大好き超愛してる。

「愛は祈りだ。僕は祈る。」 書き出しからガツンと来て、 文章の疾走感に乗ってほぼ一気に読んだ。 恋愛、生と死、小説、メタ化。 主人公の思考の流れや感情の分析が そのまま文章になっているから、 読み手はそれを辿って読めばよいだけ。 たたみかけるよう…

 シーラカンス

いしいしんじさんの作家デビューのきっかけになった旅日記、 中古でやっと手に入れられた。 シーラカンスの刺身を食べてみたい! と思いついて、 勢いだけで 包丁と ねりわさびと しょうゆを持って コモロ諸島まで釣りに行った、いしいさんの旅。 関西弁で綴…

 京の夏、祇園祭! (らくたび文庫別冊)

今日から下半期。 京都ではお祭が、始まっている。 初めての夏の京都まであと2週間ほど。 ちょっぴり予習。 京の夏、祇園祭! (らくたび文庫別冊)作者: 「らくたび文庫」編集部出版社/メーカー: コトコト発売日: 2008/05メディア: 文庫 クリック: 19回この商…

 くまとやまねこ

くまとやまねこ作者: 湯本香樹実,酒井駒子出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2008/04/17メディア: 単行本購入: 10人 クリック: 55回この商品を含むブログ (74件) を見る 酒井駒子さんの絵本。 文は湯本香樹実さん。 喪失と癒しの かなしく やさしいお話…

 ビロードのうさぎ

本屋さんでたまたまうさぎの絵の表紙が 目にとまって手にとってみた絵本。 読んで じんわり涙がにじんできて そのまま買って帰った。 ぼうやに愛されたおもちゃのうさぎが 最後に「ほんもの」になる、というお話。 せつなくて やさしくて とてもいとおしい。…

 聖☆おにいさん(1) (モーニング KC)

息抜きにと、貸してもらったマンガ。ブッダとイエスが立川のアパートで共同生活。 ずいぶんチャレンジングな設定じゃないの、って 思っていたのに、読み始めたらすぐになじんだ。 日本だからこその発想だな。 人間味のある二人のキャラクターが とてもほほえ…

 ハチミツとクローバー

人に貸してもらって、久しぶりの漫画。 いまごろになってハチクロ。 読み始めたらおもしろくて 全10巻、一気にいってしまった。 あまずっぱい世界にどっぷり。 おかげで寝不足。 映画版のはぐちゃんと雰囲気が似てる、って 前にいわれたことがあったのだけど…

 トリツカレ男

演劇集団キャラメルボックスが今年のクリスマス公演で トリツカレ男をやるというので、チケットを取った。 発売初日なのに、ちょっと出遅れたら2階席しかなかった。 やっぱりすごい人気。 トリツカレ男は、いしいしんじさんの本。 最高のラブストーリー。 こ…

 わたしを離さないで

Remains of the Dayが数年前に読みかけたままに なってしまっているので、 初めて読みきったカズオ・イシグロ。 終始抑制されたトーンで語られる主人公の回想と現在。 外界に閉ざされた特殊な環境で成長していく 登場人物たちの友情や、恋愛や、グループ意識…

 プラネタリウムのふたご (講談社文庫)

半年前に買っていたけれど、読まずに とっておいたいしいしんじさんの長編。 プラネタリウムと郵便配達と手品。 自分にしかできない仕事をきちんとやりとおすこと。 誰かとつながり、気持ちを分かち合うこと。 大きな、やさしい嘘。 かなしくきびしいお話な…

 体は全部知っている (文春文庫)

久しぶりに吉本ばななの短編集を読み返した。 いくつかとても好きな話があって。 何気ない文章を読みすすめていくうちに 自分が意識するより先に体は知っていて、 体によって気づかされるさまざまな感覚を思い出す。 心は理性に食い止められて頭でっかちに …

 絵描きの植田さん

雪と氷の真っ白な世界で 静かに進むあたたかな物語。 色つきの世界へ。 絵も物語の世界にぴったり。 いしいしんじさんの物話の登場人物は、 たいせつなものをなくしている人が多い。 それでも悲しい話や厳しい話に終わらないのがいい。 人と心を通わせること…

 めろめろ

好きなものが似ている人が絶賛するので どうしても欲しくなった犬丸りんの短編集。 版元品切れでなかなかみつからなくて、 古本屋を3軒回って手に入れた。 http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_detail.php?pcd=200010000124 登場人物はダメ人間ばかりで、 シ…

 旅仕度

明日から2泊3日で京都。 あまり準備はできていなくて、 着替えやら本やら思いついたものを詰め込んだ。 なにか足りなかったら買えばいいし。 一日一冊読むとも限らないけど、 とりあえずまだ読んでいない文庫本を3冊。プラネタリウムのふたご (講談社文庫)作…

 ぶらんこ乗り (新潮文庫)

今月に入ってから、昔の自分について考えるきっかけが続いている。 この本もそう。孤独感と救い。 過去を紐解く作業は濾過に似ていて、くりかえすたびに 自分の濃度が増していくような気がする。 ぶらんこ乗り (新潮文庫)作者: いしいしんじ出版社/メーカー:…

 瀬尾まいこ本まとめ買い

ふらっと入ったBOOK OFFで単行本500円均一の キャンペーンをやっていたので、去年天国はまだ遠く (新潮文庫)を読んで、 他の作品も読んでみたいと思っていた瀬尾まいこさんの本を買い占め。 かさ張るけど、まだ文庫化されていないし。 温室デイズ作者: 瀬尾…

 ティンブクトゥ

ティンブクトゥ作者: ポール・オースター,柴田元幸出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/09/28メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 9回この商品を含むブログ (96件) を見る数年ぶりに文学作品のハードカバーを買った。 elisaさんの考察を読んで、ぴぴっと反…

 かわいい本

必要な本を探して本屋さんめぐり。 なかなか見つからない。 活字ばかり目で追うことに疲れて、 吸い寄せられるように実用書コーナーへ。 稲田多佳子さんの新刊“何度でも食べたい、ずっと作り続けたい”まいにちの焼き菓子と特別な日のケーキ―超人気お菓子サイ…

 恵文社 in Tokyo

本物に行ってきたばかりだけど、もうじき終わってしまうので オルネドフォイユに。 限られた空間だけど、雰囲気はありました。 ブランコのむこうで (新潮文庫)作者: 星新一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1978/05/29メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 10回…

 乙女の京都 (マーブルブックス)

甲斐みのりさんの新刊本を購入。 かわいいもの満載なものだから、また京都に行きたくなってうずうず。