絵描きの植田さん

雪と氷の真っ白な世界で
静かに進むあたたかな物語。
色つきの世界へ。
絵も物語の世界にぴったり。


いしいしんじさんの物話の登場人物は、
たいせつなものをなくしている人が多い。
それでも悲しい話や厳しい話に終わらないのがいい。
人と心を通わせることのすてきさを 
おしつけがましくなく描く。


じんわりあたたかくて、せつなくて
やさしい気持ちになる。
読んだあとそっと本を抱きしめたくなる。


絵描きの植田さん

絵描きの植田さん