movie

 空気人形

『プール』や『THIS IS IT』も観たけれど、 一番心に残ったのは この映画だった。 とてもきれいで、切なくて 儚くて 痛くて 悲しくて やさしい映画。 ペ・ドゥナがとても透明感があって みずみずしくて愛らしい。 板尾さんもすごかった。 東京の風景を美しく…

 私の中のあなた

試写会で観た。 白血病の姉のドナーとして 遺伝子操作によって生まれた妹が、 腎臓移植を拒んで両親を訴えるという筋。 命の尊厳や家族のありかたという 非常に重いテーマを扱っているけど、 重たくなりすぎずに爽やかな印象。 ニック・カサヴェテス監督自身…

 サンシャイン・クリーニング

「リトル・ミス・サンシャイン」の製作チームが 再結集ということで観たかった映画。 不器用な負け組揃いでも、信頼しあって、 愛にあふれている家族がそれぞれどんづまりの 日々から抜け出そうともがく姿を描いている。 「リトル・ミス〜」と同じで、何もか…

 Account Suspended

ハンガリーの大らかで愛すべき映画。 年金でやっていかれない81歳と70歳の老夫婦が 紳士的に強盗を重ねながら、 ほのぼのとした旅行のような逃避行。 老夫婦と、追う警察側のカップルの 二組の愛の再生の物語。 冒険心とスリルあふれる刺激的な毎日に、 出逢…

 ラースと、その彼女/マルタのやさしい刺繍

半年ぶりに映画館へ。 どちらも前からずっと観たかった。 「ラースと、その彼女」 こどもから大人への通過儀礼を通らないまま 大きくなってしまったラースの、 抑圧してきた感情を徐々に解き放ち、 大人になっていく不器用な過程。 シチュエーションが突飛な…

 ジョージアの日記 ゆーうつでキラキラな毎日

この邦題もちょっとどうかと思うけれど、 昔 タイトルから期待しないで観たのによかった ベッカムに恋しての監督の作品なので観たかった。 明るくて ユニークで ドジな14歳の女の子の 恋と友情と家族と成長のストーリー。 外見にコンプレックスがある女の子…

 ヤング@ハート

今年の締めくくりにようやく観に行かれた。 平均年齢80歳のロック・コーラス隊を追ったドキュメンタリ。 体は年老いても、心はいつまでも若々しくパワフルで 難しい新曲にも果敢に挑む。 スキルじゃなくて、人生の深さで歌っている感じ。 なんともいえない …

 BE KIND REWIND 

考えてもどうにもならないことを 考えてしまってよく眠れず、 何度も目が覚めてまた眠ってをくり返して 結局 眠り過ぎて、やるべきことをやりそびれ、 自分のダメさ加減に半ば苛立ち、半ば落ち込んだ。 外は冬の寒さと冷たい雨。 そのままいては、身も心も …

 落下の王国

id:wnaoさんにお勧めしていただいた映画。 1日1回の上映だから席があるか心配しつつ 上映40分前に行ったら最後の1席で、滑り込みセーフ。 即興で紡がれる 壮大なスケールのおとぎ話。 世界各地の圧倒的な風景と、鮮やかな色彩。 映像が、とにかく美しかった…

 パリ、恋人たちの2日間

ジュリー・デルピーの初監督作品。 京都に行っている間に終わってしまうことに 気づいてあわてて観に。 恋人たちの ロマンチックじゃない、 生活感のあるパリが舞台の喜劇。 会話でストーリーが展開していく。 フランスとアメリカ、男と女。 文化の違い、性…

 ダージリン急行

今年やっと2本目の映画も、インドがらみ。 だめだめな大金持ち3兄弟のインド鉄道旅行。 旅はぐだぐだと進み、後半ようやく話が動き始める。 最後にはどうしようもなさも含めて3兄弟 それぞれがかわいい存在に思えた。 ゆるくて、ちょっと温かくなれる映画。 …

 その名にちなんで

今年最初の映画。 http://movies.foxjapan.com/sononani-chinande/ 原作はジュンパ・ラヒリの長編小説。 去年、停電の夜に (新潮文庫)を読んでとてもよかったので、観たくなった。 故郷を遠く離れた異国での新婚生活、出産、育児。 不安と戸惑いの日々の中、…

 めがね

おおらかな空気と、五感の作用にうったえかけるような ていねいなディテールが好き。 もうちょっとさりげない方がより好みではあるけれども。 ストレスとのつきあいかたを思った。 細かいことにこだわる人は、そのこだわりがとおらない度に ストレスが増える…

 包帯クラブ

青春ものだし、音楽以外にはあまり期待せずに 観たら思っていたよりいい映画だった。 重たいエピソードがたくさん出てくるけど、 笑えるシーンも意外と多くて重すぎない。 自分が受けた痛みをわかろうとしてくれて、 その痛みをどうにかしてあげたいと真剣に…

 善き人のためのソナタ

冷戦下の東ドイツの息が詰まるような重苦しい空気。 きびしい監視、抑圧される芸術表現、 絶望の果ての自殺、やむにやまれぬ裏切り。 胸をおしつぶされそうな重たいストーリーが 淡々と進んでいくのに、飽きさせない。 はじめは無表情で冷徹無比な監視員が、…

 街のあかり

アキ・カウリスマキ監督の敗者三部作の最終編。 今までよりも都会的で、垢抜けた感じ。 80分に満たない短さのうえにテンポもよくて ラストまであっという間。 だまされ、利用され、さんざんな目に遭わされても いったん好きになった人をなおかばってしまう。…

 浮き雲

ユーロスペースのアキ・カウリスマキ特集上映で。 明日から公開の敗者3部作完結編 街のあかり(http://www.machino-akari.com)の前に 第1作を観ておきたくて。 第2作の過去のない男よりも好き。 どん底にあっても、互いに支えあって なんとかして生活を立て…

 恋愛睡眠のすすめ

主人公は、思い込みが激しくて現実と夢の境界が あやふやになってしまうダメ男。 観ている側も同じように現実か夢の世界か よく分からなくなっていくのがおもしろい。 恋をして、暴走して、失恋して、さらに妄想は激しく。 ここまで妄想癖があると相手は大変…

 パリ、テキサス/ベルリン・天使の詩

ヴィム・ヴェンダース監督作品の二本立て。 パリ、テキサスがとてもよかった。 主人公の「愛」ゆえのどうしようもない不器用さと、 愚かさと、彼なりの最後のやさしさが、哀しくせつない。 愛すれば愛するほど相手を傷つけたり、追い詰めたり、 相手に何かを…

 アボン 小さい家

友達の知人の初監督作品を観にアップリンクXへ。 備え付けの座席はなく、いろいろな形の イスが50席くらい置いてある。 http://www.uplink.co.jp/x/log/001916.php 日系フィリピン人の家族と、山の民イゴロットの暮らし。 鳥が鳴いて、朝陽が昇って、陽が沈…

 かもめ食堂

念願のかもめ食堂、やっと観られた。 映画館で観る機会がめぐってくるまで、 観たい気持ちを抑えてずっととっておいた。 期待どおりのいい映画だった。 ゆったり、ほっこり。 あんなお店が近くにあったら、毎日だって通いたい。 出てくる食べ物がことごとく…

 世界最速のインディアン

ひとつのことにあれだけひたむきになれるのって、 すごいことだ。 いい意味で、本物のスピード馬鹿。 赤い流線型のマシンがぐんぐん加速を増して 雪原のような真っ白な塩平原を切り裂いていくさまが 鮮やかでかっこよかった。 ロケットだ。 走りっぷりを観て…

 東京物語/麦秋

小津作品の二本立て。 どちらももちろん素晴らしい映画だけど、 後味が軽やかな麦秋のほうが好き。 麦秋は年頃の娘の結婚が題材になっているだけに、 いろいろ感じ入るところがあった。 結婚に対して、周囲の人が望むものと、娘が望むもののちがい。 でも最…

 リトル・ミス・サンシャイン

宝物のような映画をみつけた。 とにかくいっぱい笑って、いっぱい泣いた。 映画館の中で一番笑って一番泣いたのは、 きっと私たちだ。 何度でも観たくなる。 誰かに熱く語りたくなる。 この日、今年最初に観た映画が、 この作品でとても幸せだ。

 ストロベリーショートケイクス

4人の女性。 全然身近な設定じゃないのに、伝わってくる感情は、 ものすごくリアル。 生々しい描写が多くて、はじめのうちはちょっと戸惑ったけれど、 そういう描写があるからこそ、痛みも生々しく伝わってくる。 かさぶたができる前のヒリヒリするような痛…

 過去のない男

BSでやっていたので数年ぶりに観た。 これも好きな映画のひとつ。 表情や声に抑揚があまりなくて淡々としているのに、 人の心の暖かさや、ささやかなしあわせが じんわり伝わってくる。 登場人物(犬も)にみんな味があって。 ユーモアもあって。 人間ってい…

 理想の女

ここのところ予定がたてこんでいて風邪がいっこうに治らない。 けれど今日行かないとまた見逃してしまうので、思い立って映画を観に。 あまり時間がなくて、二本立てで一本しか観られなかったのは ちょっともったいなかったかな。 他の名画座みたいにラスト1…

【ワーナー公式】映画(ブルーレイ,DVD & 4K UHD/デジタル配信)|旅するジーンズと16歳の夏/トラベリング・パンツ

前から観たかった映画。試写会の券が当たって観てきました。 女の子の友情と青春の映画はベッカムに恋してを観て以来だったのですが、期待していた以上によかった! 4人の女の子は個性的で、欠点や弱いところもあって、それぞれがとてもチャーミング。 ジー…

観たい映画

最近見逃しちゃうことが結構あるので、忘れないように。 なるべく全部観に行きたい。 「クレールの刺繍」 「マザー・テレサ」 「理想の女」 「シンデレラマン」 「旅するジーンズと16歳の夏」

ゾウの映画

「星になった少年」を観ました。 去年観た「誰も知らない」での射抜くような瞳が印象的だった柳楽優弥くん。 彼を見るのはそれ以来でしたが、成長してすっかり思春期の少年らしく なっていました。 象は頭が良くて心優しい動物と言われますが、意外と感情を…