その名にちなんで

今年最初の映画。
http://movies.foxjapan.com/sononani-chinande/


原作はジュンパ・ラヒリの長編小説。
去年、停電の夜に (新潮文庫)を読んでとてもよかったので、観たくなった。


故郷を遠く離れた異国での新婚生活、出産、育児。
不安と戸惑いの日々の中、一組の男女が
夫婦の絆を深めていく過程。
親から子に注がれる、はかりしれないほど
大きくて深い愛情。



映画としてはもう少し工夫の余地があるような気もしたけれど、
私の両親も同じことを経験をしているので、つい感情移入して観た。


両親もあんな風にいろいろな出来事を一緒に経験して、
夫婦になってきたんだろう。
夫婦や家族の絆は強くてあたりまえだと思って育ってきたけれど。
子どもの頃には思いもよらなかったけど、
二人も最初は他人同士だったわけで。
父が他の女性を選んでいても、母が他の男性を選んでいても
私は存在していなかったわけで。
そして、多忙な生活の中で、生まれてきた子どもに
あふれんばかりの愛情を注ぎ続けることも、
けしてたやすいことではなくて。


なんだか、いろいろなことが奇跡みたいに思えた。
本当にすごいことだなぁ。


いくつになっても親にとっては子どもは子どもで、
もらったものとおなじだけ返すことはできないけど。
いつか自分が親になる日がきたら、
両親から受けている愛情をおなじように
子どもに伝えていこうと思った。
それがせめてもの恩返しになるんじゃないかと。


誕生日というタイミングで観たから、
両親への感謝の気持ちでいっぱいになった。
親て、偉大だ。