ラースと、その彼女/マルタのやさしい刺繍

半年ぶりに映画館へ。
どちらも前からずっと観たかった。


ラースと、その彼女
こどもから大人への通過儀礼を通らないまま
大きくなってしまったラースの、
抑圧してきた感情を徐々に解き放ち、
大人になっていく不器用な過程。


シチュエーションが突飛なのに、
大切に、繊細に描がれているから
とても温かみがある。
最初は不気味に感じたビアンカも、
物語が進むにつれて自然と受け容れられるようになった。


悪い人が誰も出てこなくて、
みんな愛情に満ち溢れている。
ファンタジックな、優しさに溢れた世界。
観終わった後、ほっこりした気持ちになった。




マルタのやさしい刺繍
80歳の老婦人が、いくつもの試練を
仲間たちと一緒に乗り越えながら
叶えられなかった昔の夢を実現させていく。


生きがいを見つけてからの、きらきらとした笑顔。
美しい布地やレースを手にしてうっとりする
表情がチャーミング。
いくつになっても乙女心を持っていて素敵。
スイスの山間の小さな村の風景も美しい。


新たな一歩を踏み出すのに遅すぎることなどない。
ヤング@ハート」を彷彿とさせる
老婦人たちの力強さ、かっこよさ。
心温まって希望のある映画。大好き。




どちらも人と人との交流、心の再生を描いたいい作品で、
2本立てにぴったりの組み合わせだった。