姉役

親友の恋は急展開で進み、もうほとんどの時間を
恋人と一緒に過ごしている生活。


振り向いてもらえてよかったと安堵する反面、
あまりにも急に 遠くに行ってしまったような
さみしい気持ちもある。
仲良しの姉弟の弟に 初めて恋人ができたときの
姉って、きっとこんな気持ち。



おだやかな居場所を手に入れて、
しあわせそうな表情だった。
恋人とおたがいを大切にし合えているのが
伝わってきて、安心した。
それに、前より少し頼もしくなったみたい。


長いこと私が果たしてきた
姉の役割は、もう終わり。
これからは純粋な友達でいいのだ。


今度こそ、彼が好きな人と手をつないで
ずっとずっと歩いて行けますように。
そう願いながら見守っていく。