親友

昔 恋人だった人が、ようやく正面切って
恋の話をしてくれるようになって、
私が望んでいた親友に、ちゃんとなれた気がして
とてもうれしかった。


時間は流れて 私の中から恋が消え、
更に流れて いつの間にか
私の恋をしていない様子にも傷つかなくなって、
おたがいに なつかしめる過去になった。



いいところも課題も よくわかっている私だから言える
耳が痛いことも、たくさん言った。
おなじことを何度もくりかえしてほしくないから。
今度の恋はうまくいって
しあわせになってほしいから。



誰にもちっとも心を動かされなくて
ずっと恋ができないでいる私には、
片想いだろうと何であろうと、
恋していること自体が、うらやましい。


もっともっと時間が流れて、
私が再び恋をする日がいつか訪れたなら、
そのときはきっと 真っ先に彼に話そう。