夜の科学vol.20〜pilgrim preview & live@天窓

春を飛び越えて初夏のような暖かさ。
2月とは思えない薄手の服、淡い色を重ねて出かけた。


山田さん初のソロアルバムが完成しての先行試聴会&ライブ。
おしゃべりたっぷりの3時間。
アルバムに収録されない曲のライブを織り交ぜつつ、
アルバムを曲順に山田さんと一緒に視聴するという試み。


どの曲が入っているのかも、曲順も、
どういうバージョンが採用されるのかも
知らなかったので、一曲一曲わくわくしながら聴いた。


「雨に負け風に負け」が入っていてうれしかった。
山田さんの音楽を聴くようになってからの
この5年間の歩みを感じる 思い入れのある曲。


「夏の日の幻」の歌詞に
「渦を巻く天気図の等圧線 くすぶる微熱と扁桃炎」
という部分があって前から気になっていたのだけど、
山田さんも扁桃炎を度々やっているから歌詞に入れられて
満足といったようなことを話していて、
私も扁桃炎にはかつて非常に苦しまされていたので
その気持ちがものすごくよくわかっておもしろかった。


なつかしい「点と線」「a place called powwow」や
昔のネタ帳からの「僕らの旅〜自己嫌悪'97」という曲も聴けた。


アルバム最後の曲は予想通り「ユートピア」。
昨秋のライブで収録された客席のコーラスが
使われている曲。
曲に合わせて作られた映像の最後に
映画のように"the midnight choir"の一員として
私の名前もエンドロールに出てきた。
好きな曲の音源化に多少なりとも
協力できたようで、あらためてうれしかった。
ファン冥利に尽きる。



今までの音源は 音や声がどうも平べったく
聴こえることが多い印象があったのだけど、
新作はライブの魅力に少し近づいた感じがして
それもうれしかった。
ユートピア」もちゃんと音の奥行きや
広がりが感じられた。


夜の科学は山田さんの実験の場と言われてきたけれど、
今回の夜の科学は今までの実験の積み重ねの結果を
披露されているみたいで、感慨深かった。
日常のささやかな情景から スケールの大きな世界まで、
様々な「旅」を自由に描いたアルバムだと思う。


名曲満載の「pilgrim」
あと1ヶ月ほどで手にすることができると思うと
楽しみでたまらない。