へたっぴ日記

小さい頃から日記を書くのがへたで。
データみたい、と親に言われたことがある。


感じたことや考えたことすべてをうまくことばで
表せないなら、せめて断片を留めておこうとした。
手がかりをたぐって記憶の中から「その時」を見つけ出せば、
感じたことや考えたことも呼び出すことができた。
記憶はよみがえるようなものではなくて、いつも鮮明で
同じことをもう一度経験しているかのようなものだった。
空気の温度や匂いや感触や、人の話すのことばや声のトーン、
その時の感情も風景も。


今は古くなった記憶は生々しさを失っていったり、
忘れていくものもある。
自分の記憶力を過信はできない。
他に頭に入れなきゃいけないこともたくさんあるから
バックアップをとっておきたいのかもしれない。
けれど、あいかわらずうまくことばで表せないから
こうしてへたな日記を続けている。



それだけなら人目にふれないところに書けばいいのに。
世の中のほとんどの人にとってどうでもいいようなことまで
ここに書くようになったんだろうと、ふと。


たぶん、ちょうどよい場所になっているのだ。
ここには直接知っている人はほとんどいないし、
ネット上のおつきあいも限られているから
ちょっとした愚痴やら弱音やらをこぼしても
そんなに人に心配をかけないで済む。
なによりここには読まない自由が用意されているから
気がラクなのだ。



ここを始めていちおう2年。
ページビューが3万ちかくに。


過疎地だとばかり思っていたのに、
あんがい多くの人が見てくれているようです。
さしておもしろいことも書けませんが、
よろしければこの先も気の向くかぎりおつきあいください。