終止符を打つ時

あらかじめおことわりを。
長文かつ楽しい気分になるような内容ではないので、
それでもかまわないという奇特な方以外は
読まない方がよいのかも。


自分の気持ちにけじめをつけるためのもの。



今年を迎える前からぎくしゃくしはじめて、いったん離れて、
近づいては遠のきをくりかえし、揺れ動き続けていた関係に
最終的な結論が出された。


私のおかれている状況と、彼のおかれている状況とが、
並存することが難しくなってしまった。
ちがう結論が出るのではないかとさえ思えた状況が、
1週間のうちに急変して、そういう答えに至った。


心から信頼する大切な失いたくない存在で、
女性としてもとても魅力的、と今も言ってくれる。
その言葉に、私は、もう特別な女性ではなくなって
しまったということを確認する。



彼の情熱的な想いから始まって、じっくりと知っていくうちに、
私にとっても特別なひとになっていった。
傍目には対照的といってもいいくらいちがう二人なのに、
内側はおどろくくらい似ているところが多かった。
感性や趣味が似ているという以前に、どういうものを
大切と思うかというベースがおんなじ。
だからおたがいにとても居心地がよくて、
安心して裸の心を見せ合えた。



多面性を表に出すのを抑えがちな私にとっては、
とてもとても貴重な存在。
感性も理性も、強さも弱さも、大人の部分もこどもの部分も
乙女の部分も、頑固さも素直さも、ありのまま見せられた。
力の抜けきった無防備なさまも、無邪気な遊びも、涙も。
弱音を吐くのが苦手な私に、猫に毛玉を吐かせるように、
弱音を吐き出させてくれた。
彼と一緒に居る私はとても表情豊かだった。



揺れ動く彼の気持ちに一喜一憂しないよう自分に言い聞かせても、
せつなくなったり、くるしくなったりすることもあって、
疲れて自分の感情を無理矢理ねじふせようとしてみたりもした。
けれど頑固で不器用な私の感情がいうことをきいてくれるはずもなく、
心が麻痺するような感じがしてよけい苦しくなっただけで、
しかるべき時がくるまで自分の感情を大切にしようと腹を決めた。


その時がついにやって来たのだろう。


やさしくてあたたかで特別な感情を急に葬り去ることはできないけれど、
中途半端なことはしなかったから、きっと納得できる、と思う。
大切な友達のひとりに戻れる日も、そう遠くはないような気がする。


私はもう、彼の匂いを感じる距離まで近づいてはいけなくて、
冷えた指先を暖めたりしてもいけなくて、無意識のうちに
まなざしやふとしたしぐさで愛を伝えてしまうのも、
意識して止めなくてはいけない。
友達だった頃の距離に戻れるように。
まずはそういうところから。



感情と涙の忙しかった一年の終わりに、いろいろな感情が交錯して、
涙がとめどなく溢れてきて、泣き明かした。
快晴の朝の日光はまぶしすぎて、世界がとても美しく見えた。
そして特殊メイクかと見紛うくらい見事に腫れあがった瞼を見て、
なんだかおかしくてちょっと笑った。
そんな自分に少し安堵した。